双方向型レッスン

当然と言えば、当然であるが、私がこのシステムでこだわったのは「双方向型」(interective)のレッスンであることだ。

世間では、”interective”を「双方向の」などと訳して、DVDなどを視聴して学ぶ授業を「一方向型」や「単一方向型」などというのに対して、私たちのようなレッスンを「双方向型」と呼ぶが、私の気持ちとしては、実は、双方向の単純なやりとりだけでは意味がなく、正しく訳すと[相互作用型の」であらねばならないと思っている。

双方向のやりとりを通して、教える人と教わる人の双方が相互に作用しあいながら、意思疎通をはかり、レッスンが構築されなければならない。

更に言えば、生徒が主体的・能動的にレッスンに参加していくようにならなければ、意味がない。

入会した時に、目的が明確である生徒は実は少ない。殆どは、「今のままで良いわけではないし、何とかしたいがどうすれば良いかわからない」状況である。

この状況からの脱却にはポイントは2つある。

1.教育コーチからの面談を通して、その目的を明確に導いていくこと。

2.先生(弊社では「チューター」と呼ぶ)が、リーダーシップをとり、共通の話題、自分の実体験なども含めて生徒に伝え、生徒の気持ちを読み取りながら、その言葉を傾聴すること。

だから、エイドネットのシステムは、他社と大きく異なることが、生徒さんの住むエリアに精通した教育コーチが存在し、先生は、本部が推薦する場合もあるが、自分自身で出身高校や趣味などを検索してチューターをさがすことができるのである。

また、チューターはレッスン終了後、レッスンレポートを細かく記す必要があるが、これは、レッスンの状況や宿題を記載するメッセージボードとしての目的より、むしろ、レッスン中に話せなかった生徒さんへのエンパワーが大きな目的であることを知ってほしい。

今日のレッスンであなたが見せた、言った何が良かったのか、どんどんと見つけて伝えてあげることは指導者としての重要な働きである。

だから、生徒さんが自ら「これを教えてほしい」と問題やプリントを事前にシステムを介してアップすることも容易であるうえ、そのデータをチューターと共有して遠隔でありながら、双方で見ながら、書き込むことも可能である。

当然、メッセージ機能を使って、双方の意見のやりとりも可能だ。

大学教育もこの数年、大きな変化を始めている。

ゼミは別として、これまでの大学教育は一斉マス化した一方向教育の典型であった。

しかし、どの授業にもその単位を履修した先輩が教育コーチとして、学生を補佐したり、クリッカーと呼ばれる無線リモコンを利用したオーディエンス・レスポンス・システムを導入し、授業中に学生の理解度を問うたり、意見分布を取ったり、人数が多くても、学生が参加できるシステムもある。また、授業後、掲示板を活用し、学生の活発な意見交換の場を作り、授業内容をより深めることができるように工夫されたり、教育の形も変貌している。

今や教育にもITは欠かせない存在となっているのだ。

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