平均点から大体の偏差値を計算する方法|全員の得点がなくても今すぐ算出可能!

多くの受験生が気になるのが偏差値です。自分の偏差値がわからないと、勉強量が足りているのか、このままのペースで勉強を続けていいのかなど、勉強の計画が立てられません。ただ、偏差値の算出方法や注意点については考え方が難しそうなため、漠然となら知っている、という受験生も多いことでしょう。
偏差値の正しい算出方法を知って、今後に受験勉強の計画に役立てたいという受験生に向けて、テストの平均点からおおよその偏差値を算出する方法をご紹介します。

平均点から大体の偏差値を計算する方法

平均点から大体の偏差値を計算する方法

自分の偏差値は、対象となるテストの平均点から算出することができます。
ただし、算出できるのは「大体の偏差値」のため、正確な学力の指標にはなりません。あくまでも参考程度に考えておきましょう。また、偏差値を算出する際には、計算ミスに注意が必要です。間違った偏差値を基準にして勉強すると、「十分な学力を持っているから勉強量を減らそう」と考えてしまい、結果的に志望校の偏差値に届かなくなる恐れがあるため、その点も注意しましょう。
それでは、平均点から大体の偏差値を算出する方法や計算例をご紹介します。

偏差値を出す計算式

大体の偏差値の計算方法は、次の通りです。

50+(自分の得点-平均点)÷2

複雑な計算式ではないため、テストの平均点さえわかれば簡単に偏差値を算出できます。「自分の得点」に、偏差値を知りたい科目の点数を入れればその科目の偏差値が、全科目の合計点数を入れれば全科目の偏差値が計算できます。この計算式を知っておけば「得点が何点のときは偏差値がいくつになるのか」がわかり、対象のテストでの自分の大体の偏差値が算出できるのです。

平均点を使った偏差値の計算例

イメージをつかめるように、実際に得点例を挙げて計算してみましょう。
ある科目で、平均点が70点、自分の得点が80点の場合は次のように偏差値を算出します。

50+(80-70)÷2=55

計算の結果、大体の偏差値は55となります。偏差値55は、そのテストを受けた人の中で平均より少し上を示します。

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正しい偏差値の求め方

正しい偏差値の求め方

これまでに説明してきた計算方法は、あくまでも大体の偏差値です。平均点を使った計算はとても簡単ですが、本当に正確な指標は算出できません。
正しい偏差値を算出するためには、そのテストを受けた人全員分の得点を知る必要があります。正しい偏差値の求め方については、こちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
「偏差値の求め方|標準偏差なしの簡単な計算式を紹介」

平均点のみで正しい偏差値は算出できない

平均点のみで正しい偏差値は算出できない

大体の偏差値の計算方法では、自分の得点と平均点のみで計算しましたが、正しい偏差値の算出の場合には、なぜ全員の得点が必要なのでしょうか。
正しい偏差値は、次の計算式で求められます。

10×(自分の得点-平均点)÷標準偏差+50

この標準偏差というものが正確な偏差値を算出するために必要です。正しい偏差値の算出に全員の得点が必要な理由を、もう少し詳しくご紹介します。

偏差値の算出には標準偏差が必要

標準偏差は、そのテストを受けた人全員の得点にどのくらいばらつきがあるのかを示すもので、統計学や経済学、物理学などで使われる概念です。正しい偏差値を算出するためには、テストを受けた全員の得点から標準偏差という数値を割り出し、偏差値の計算に組み込む必要があります。
この標準偏差は、テストを受けた人の得点のばらつきを示すものです。自分の得点や平均点がまったく同じテストAとテストBがあった場合でも、周囲の得点状況によって異なる数値となります。

エクセルで標準偏差を求める方法

標準偏差の計算は非常に面倒ですが、エクセルの「STDEV.P」関数を使えば簡単に算出できます。
まず、計算の準備として次のように、【B列】に「生徒の名前」、【C列】に「点数」を入れておきましょう。

次に標準偏差の数値を表示させたい(計算結果を表示させたい)セル【10行目】を選択し、次の手順で数式を入力する操作をしましょう。
※値を入力する列や標準偏差を表示させるセルは必要に応じて変更してかまいません。

  1. セルの画面上部にあるfxアイコンを押して(または「数式」メニューから「関数の挿入」を選択する)、P関数を探してください。「標準偏差」で検索すると、簡単に見つけられます。
  2. 「STDEV.P」関数を選択し、OKを押してください。
  3. 標準偏差を求めたい【C列】点数のセル「95」から「72」までをドラッグしてすべて選択しましょう。
  4. OKを押したら、標準偏差の値が【10行目】のセルに自動計算されて表示されます。

上記は、あくまでも正しい偏差値を算出するために必要な標準偏差を求める方法で、正しい偏差値を算出する方法ではありません。正しい偏差値の求め方については、別の記事で解説していますので参考にしてみてください。

「偏差値の求め方|標準偏差なしの簡単な計算式を紹介」

偏差値を自分で計算して出すときの注意

偏差値を自分で計算して出すときの注意

偏差値は、簡単な計算方法と正しい計算方法のどちらで算出した場合においても、そのテストにだけ当てはまる偏差値なので、その点を勘違いしないようにしましょう。
例えば、自分の得点が80点だったテストで、自分のクラスだけを偏差値の計算対象とすると偏差値55だったとしても、別の成績が良いクラスを計算対象に含めたら偏差値45となることもあります。逆に成績が悪い別の学校のテスト結果を含めると偏差値65に上がることもあります。

このように偏差値は、そのテストを受けた母体数や学力レベルによって大きく変動するものであることを理解しておきましょう。正確な偏差値を知りたい場合は、全国の受験生が受ける大規模な模試を受け、なるべく受験本番に近い母体数や学力レベルが得られる偏差値を参考にしましょう。

平均点から大体の偏差値を計算してみよう!

大体の偏差値は平均点から算出できます。ただし、正しい偏差値の算出方法ではないため、参考程度に考えておきましょう。また、規模が小さなテスト結果から算出した偏差値は、全国規模の受験本番の指標にはなりません。正しい偏差値を知りたい場合は、全国模試など大規模の模試を受けることが大切です。その上で、ここでご紹介した算出方法で大体の偏差値を計算してみてください。

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